時差ボケが人生を変えた|貧困出身の奨学金男が「早起き」で見つけた小さな成功

人生論・貧困・奨学金

こんにちは、奨学金男です。

2週間のアメリカ出張から帰ってきて、なぜか早起きが習慣になってしまいました。
出張中は時差ボケでヘトヘトでしたが、日本に戻ってからは不思議と朝5時台に目が覚めるようになったんです。

最初は「寝不足で疲れてるのかな?」と思いました。けれど、早朝に静かな部屋でコーヒーを淹れ、まだ暗い外を眺めながら仕事の準備をしていると、なんとも言えない「時間を得した感覚」がありました。

貧困家庭出身で、奨学金2100万円を背負いながら生きてきた私にとって、「1日の長さ」はいつもお金や仕事に追われて感じられないものでした。けれど今は、早起きすることで“心の余裕”を少しだけ取り戻せた気がします。


アメリカ出張で味わった「地獄の時差ボケ」

出張先はアメリカ中西部。日本との時差は約16時間。
到着してから最初の数日は、完全に昼夜逆転。2時間くらいしか寝られず、昼間はゾンビのように歩き回っていました。

「これが社会人の現実か…」と痛感したのを覚えています。
学生時代、母子家庭でバイトを掛け持ちしながら通った私立大学。国家資格を取るまでに6年、そして3浪。その長い道のりの中でも、睡眠は常に削ってきました。

元々寝つきも寝起きも悪い私。
社会人になってそれは特にひどくなり、睡眠時間がめちゃくちゃです。

それでも、今回のアメリカ出張では完全に体が悲鳴を上げた。
昼間に頭が回らず、夜になると目が冴える。
現地での会議中にぼーっとして、上司の言葉が右から左へ抜けていく。
ただでさえ、わからない英語が余計にわからなくて心が折れていました。

正直、惨めでした。


帰国後、なぜか“朝5時”に目覚めるようになった

ところが、日本に帰ってから数日後のこと。
時差ボケが治ったはずなのに、朝5時過ぎに自然と目が覚めるようになったのです。

最初は戸惑いました。
「もう少し寝よう」と布団に潜っても、頭が冴えて眠れない。
仕方なく起きてコーヒーを飲み、ノートPCを開いてみる。

静かな朝、外はまだ暗い。
SNSもほとんど動いていない。
聞こえるのは冷蔵庫の低いモーター音だけ。

この時間から仕事を始めると、集中力がまるで違いました。
「この時間、人生で一番クリアかもしれない」――そう思いました。


「早起き」はお金よりも価値のある“習慣資産”

私はこれまで「お金がすべて」だと思っていました。
貧困家庭に生まれ、父を亡くし、母が昼夜働いて学費を支えてくれた。
だからこそ、大学進学には2100万円もの奨学金を借りざるを得なかった。

社会に出てからは、その返済に追われる毎日。
「弱者男性」「底辺」「非モテ」――ネットの中でそう呼ばれる層に、自分がど真ん中にいることも自覚していました。

でも、ある朝ふと思ったんです。
「この“早起き”って、もしかしてお金より価値があるかもしれない」と。

なぜなら、早起きすると“時間の密度”が変わる。
出勤前の数時間で自分の未来のために動ける。
夜に疲れてダラダラとSNSを見ていた時間を、朝に前向きに使えるようになる。

それは、小さな「勝ち体験」でした。


「1日が長い」という感覚は、貧困マインドを壊す

貧困に陥る人の多くは、「時間感覚」を失っていると思います。
私もそうでした。

・朝ギリギリまで寝て、遅刻寸前に飛び出す
・夜はスマホを見ながら深夜まで起きて、寝不足のまま出勤
・休日は昼まで寝て、夕方には「もう休みが終わる」と憂鬱になる

これを繰り返していると、いつの間にか「人生が短く」感じるんです。
何もしていないのに、時間だけが過ぎていく。
それが“貧困マインド”の正体なんじゃないかと、今なら思います。

でも、朝4時や5時に起きると、世界が違って見える。
太陽が昇る瞬間、静けさの中に「これから始まる」という希望がある。
それを感じるだけで、「今日も頑張ってみよう」と思える。

お金はすぐには増えない。
でも、時間の使い方なら“今すぐ変えられる”。
それが早起きの最大のメリットです。


早起きで変わった3つのこと

①精神的な余裕ができた

朝に少しでも「自分の時間」を持つことで、出勤時のストレスが減りました。
たったそれだけで、一日のスタートがまるで違います。

②生産性が上がった

私は仕事や勉強を朝に回すようにしました。
夜は疲れて何もできなかったのが、朝は頭が冴えて集中できる。
結果的に「残業時間」が減り、睡眠時間も増えました。

③自己肯定感が少し戻った

早起きしただけで、「今日も自分をコントロールできた」と感じられます。
これは小さな成功体験。
弱者であっても、「自分を律することができる人間だ」と思えるのです。


「成功者の真似」をするより、“朝の1時間”を変える

ネットでは「FIRE」「投資」「高収入転職」などの情報が溢れています。
でも、貧困層や奨学金返済に苦しむ人が、いきなりそれを実践するのは難しい。

だから私は思うのです。
“成功者の真似”よりも、“朝の1時間”を変える方がずっと現実的だと。

早起きは、誰でもできる。
お金もスキルもいらない。
必要なのは「少し早く寝る勇気」だけ。

そして、朝の静けさの中で考えると、自分の弱さや焦りが不思議と整理されていく。
“早起き”は、自己再生のための最初の一歩なんだと思います。


◆奨学金2100万円の重さと、朝日のありがたさ

私は今も奨学金の返済を続けています。
返済はまだまだ続きます。
月に何万円も引き落とされる通帳を見て、正直に言えば「絶望」することもあります。

それでも、朝に太陽を浴びていると、不思議と「まだ大丈夫だ」と思えるんです。
「お金がない」ことに意識を奪われすぎて、心の余裕を失っていたけれど、
“早起き”は心の中に少しだけ「余白」を作ってくれました。

貧困や弱者男性という現実は、すぐには変わりません。
けれど、「時間の使い方」を変えれば、人生の感じ方は確実に変わる。
それを今、身をもって感じています。


さいごに:“早起き”は弱者の戦略になる

世の中は不公平です。
生まれた家庭、学費、身長、容姿、すべてがスタート時点で違う。
私も168cmの小柄な体で、裕福な友人たちを見上げるように生きてきました。

でも、“早起き”だけは、誰にも奪えない。
そしてそれは、「弱者のための最初の戦略」だと思っています。

お金がなくても、時間なら作れる。
奨学金の返済が終わらなくても、朝の静けさの中では前向きになれる。
社会に出て傷ついた心を癒すには、何も高価なものはいらない。

朝の光が差し込むその瞬間、自分の人生を少しずつ取り戻していける。
そう信じて、明日も早く起きてコーヒーを淹れています。


【まとめ】

  • アメリカ出張での時差ボケが、早起きのきっかけになった
  • 早起きすると「時間の密度」が変わり、1日が長く感じる
  • 朝の静けさは、貧困や焦りから自分を解放してくれる
  • お金よりも価値のある“習慣資産”としての早起き
  • 弱者男性でもできる、最初の「脱・貧困の戦略」

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