こんにちは、奨学金男です。
この記事では、私が「初めてアメリカに来た」体験について書きたいと思います。
滞在期間は2週間。そのうちすでに4日が経過しました。
結論から言えば、毎日泣きそうになりながら必死に生きています。
私は高校2年生のときに父を亡くし、母子家庭で育ちました。3浪の末、6年制の私立大学に進学し、国家資格を取得しました。その代償は、奨学金2100万円以上の借金です。身長168cm、独身、そして「弱者男性」という肩書きを背負いながら生きています。
私についてはこちらの記事を読んでください。
そんな私が仕事でアメリカに派遣された――。これは単なる出張レポートではありません。奨学金や貧困、そして弱者としての生きづらさを抱えながら異国で過ごすことで見えた「現実」と「希望」を記録したいと思います。
出発前の不安と現実
アメリカ行きが決まったとき、正直な感情は「嬉しさ」よりも「恐怖」でした。
英語は中学・高校レベルで止まっており、会話となるとほとんどできない。しかも私は日本でさえ「弱者男性」として周囲に溶け込めていないのに、異国でやっていけるのか――。
空港での入国審査からして、すでに冷や汗をかきました。
質問のスピードが速すぎて、耳に入ってきても理解できない。笑顔で「Yes」と答えても、怪訝そうな顔をされました。周りの外国人はスムーズに通過していくのに、私は小動物のように震えていました。
ホテルにチェックインするときも同じです。フロントのスタッフが早口で説明をしてくれるのですが、全く理解できない。なんとなくの愛想笑いをして「OK」と言って私はルームキーをもらって部屋へ向かいました。
部屋に入り、スーツケースを開けると、安堵と同時に涙が出そうになりました。
「俺はこの国で本当に生きていけるのか?」
そう自問自答しながらベッドに倒れ込みました。
会話のスピードに打ちのめされる
仕事初日。地獄のような時間でした。
当たり前のように話すスピードについていけない。
単語は知っているのに、つながると意味が分からない。
何とかメモを取ろうとするものの、ペンが追いつかない。
気づけば笑ってごまかすことしかできなくなっていました。
しかし笑顔の裏では「何も理解できていない自分」を必死に隠していました。
その日の夜、ホテルに戻ってからひとりで泣きました。
「なんで俺はここにいるんだ?」
「奨学金を借りてまで大学に行って、このザマか。」
劣等感と自己否定が一気に押し寄せました。
日常の小さな失敗が突き刺さる
会議だけではありません。日常生活でも試練の連続です。
スーパーでの買い物
近所のスーパーに行ったとき、レジで「袋いるか?」と聞かれましたが、早口すぎて聞き取れず固まってしまいました。店員さんはやはり怪訝そうな顔をしてゆっくり話してくれました。私は情けなさで胸が締め付けられました。
レストランでの注文
メニューを見て、「This one.」と言ってすかさずカードを見せます。そして「Credit card」と一言いえば会計までは済みます。店員に「Here or to go?」と聞かれて全くわからず、「Sorry.」と言う。店員は面倒くさそうにゆっくり話してくれるという流れでした。
街中での道案内
地下鉄に乗ったはいいものの、駅を出る時に大荷物を抱えていたので、車いす用の出口から出る必要がありました。どうやって開けるかわからず、オドオドしていると警備員らしき人が、「青いボタンを押せ(英語でなんて言ったかよくわからない)」と言ってきました。何を言っていたかわからず固まっていると後ろの人が、イラだったように青いボタンをバンっと押して、ようやく私は理解ができました。
生きていくための「必死の英語」
しかし、逃げるわけにはいきません。奨学金を背負っている以上、私は働き続けなければならない。
そこで決めたのは、完璧な英語を目指さず、とにかく伝える勇気を持つことです。
でも、なかなかうまく勇気が出ません。
奨学金を借りようとする人へ
最後に、これから奨学金を借りようとする人や、今返済に悩んでいる人に伝えたいことがあります。
奨学金は確かに「人生を縛る鎖」になることもあります。
私のように2100万円を背負えば、旅行も結婚も簡単にはできません。
それでも、その重さが「逃げられない現実」を作り出し、結果的に自分を強くします。
私はアメリカで「泣きそうになりながらも必死に生きる自分」を体験しています。
これは奨学金を背負っていなければ得られなかった経験かもしれません。
少なくとも、奨学金があるおかげで、労働から逃げることはできません。
まとめ:泣きそうでも、必死に生きる
初めてのアメリカ。毎日が挫折の連続で、正直言って泣きそうです。
でも、奨学金男として生きる以上、ここで逃げるわけにはいきません。
英語ができなくても、借金があっても、弱者でも。
「必死に生きる姿」を積み重ねることが、私の人生そのものだと思っています。
残り10日。まだまだ壁にぶつかるでしょう。
それでも、私は弱者なりに戦い続けます。
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