奨学金を借りて退学するとどうなる?──2100万円の借金を背負った私のリアルな話

人生論・貧困・奨学金

こんにちは、奨学金男です。

このブログでは、「弱者男性×貧困×奨学金返済」という三重苦のような現実に向き合いながら、それでも生きていくしかない私の体験と気づきを発信しています。

私は高校2年のときに父を病気で亡くし、母子家庭で育ちました。3浪してようやく入ったのは私立の6年制大学。進路の関係で奨学金をフルで借り、結果的に返済総額は2100万円以上。今は国家資格を得てなんとか働いていますが、その道のりは決して平坦ではありませんでした。

私についてはこちらの記事を読んでください。

今回は、「奨学金を借りて退学したらどうなるのか?」というテーマで、自分の体験や同じような境遇の人たちの事例を交えながら、現実的な視点で掘り下げていきます。


退学は「人生リセット」ではなく「借金だけが残るリスク」

まず大前提として知っておいてほしいのは、奨学金は原則「返済義務がある借金」だということです。

学校を中退したとしても、奨学金の返済義務は消えません。学位や資格が得られなかったとしても、それまで借りていた分については、しっかりと請求されます。

これは、特に日本学生支援機構(JASSO)の第一種・第二種奨学金を利用している人にとっては、避けられない現実です。


退学しても容赦なく始まる「返済のカウントダウン」

多くの奨学金は、「卒業」から半年後に返済開始になります。
奨学金の種類にもよると思いますが、日本学生支援機構の場合、退学による辞退は翌月から7ヶ月後に返済が始まるようです。

つまり、もしあなたが大学2年生で退学したとしても、その時点での借入額に基づいて、7か月後には毎月の返済が始まるということです。

私の知人で、大学を中退した人は何人かいます。その人たちはやはり、借りた分を働いて返しています。


奨学金返済が「何も持っていない自分」をむしばむ理由

私自身、正直、退学したいと思ったことは何度かあります。

大学の勉強が大変すぎたり、周囲と合わなかったり、大学で孤独だった時です。

特に母子家庭ということもあり、「家に頼れない」というプレッシャーは強烈でした。

中退して逃げ出したくなる気持ちは痛いほどわかります。でも、奨学金がある以上、「逃げる=借金だけ残る」ことになるのです。

これは本当にしんどい現実です。


【体験談】退学しなかった理由と、もし退学していたら…

私が大学を辞めなかった理由は、「辞めても何も得られないから」です。

返済は残る。学歴は手に入らない。履歴書には「中退」と書くことになる。国家資格も取れない。これはあまりに割に合わない選択肢でした。

それでも、どうしても通えない人もいます。病気、家族の事情、メンタルの問題など。そんな人に必要なのは、「知識」と「準備」です。


奨学金を借りて退学する前に知っておくべき5つのポイント

① 中退しても奨学金は免除されない(原則)

一部、災害や重病などの事情がある場合は、返済免除や猶予申請が通る可能性もあります。しかし、申請には医師の診断書などが必要です。

② 奨学金は合計いくら借りているか、今すぐ確認する

意外と自分がいくら借りているか知らない人が多いです。JASSOの「スカラネット」や、奨学金貸与通知書をチェックしてみてください。

③ 退学後も「猶予申請」で返済開始を遅らせることは可能

返済が難しい場合、「返還期限猶予」や「減額返還制度」を利用できます。たとえば年収が300万円以下であれば、返済額を減らすことが可能です。

④ 教育ローンとの違いを理解しておく

教育ローン(民間・国の教育ローン)は保護者が借りるもの。奨学金は本人が背負う借金です。退学した後の「責任の所在」がまったく違います。

私の2100万円は教育ローンも入っており、親が返していましたが、親が返してくれていた分は私が親に返しています。

⑤ 奨学金を返せない人の末路は「信用情報」にまで響く

返済が滞ると、延滞扱いになり「ブラックリスト」に載ります。これにより、将来のクレジットカード、住宅ローン、自動車ローンなどに影響します。


退学を考えている人へ──選択肢を狭めないでほしい

退学は決して「悪」ではありません。でも、安易に決断してしまうと、その後の人生が極端に厳しくなるケースが多いです。

・返済の現実
・中退のレッテル
・資格やスキルの欠如
・再進学の難しさ

このあたりをしっかりと理解したうえで、どうしても退学せざるを得ない場合は、「逃げる準備」をしながら辞めることが重要です。


今後のためにできる具体的なアクション

  • 自分の奨学金の総額と返済スケジュールを把握する
  • 日本学生支援機構の猶予制度を理解する
  • 就職支援やキャリア相談を利用する
  • 副業や収入確保の手段を模索する

また、奨学金返済支援サービスや、無料の返済シミュレーションツールなどもあります。そういったものを使って「見える化」することは、精神的な安心につながります。


終わりに──「自己責任社会」で生き抜くために

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

私のように、身長168cmの独身・母子家庭育ちで、3浪・奨学金2100万円といった、いわば「詰んでる」状態からでも、生きることはできます。

大事なのは、「自分だけが不幸だ」と思わないこと。
そして、知識と行動で少しでもマシな道を選ぶこと。

このブログでは、今後も奨学金、貧困、非モテ、弱者男性としてのリアルを発信していきます。どうかあなたの人生のヒントになりますように。

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