【体験談】奨学金2100万円が「仕事選び」の価値観を変えた話|やりたいことより、返済できる仕事を選んだ理由

人生論・貧困・奨学金

こんにちは、奨学金男です。

このブログでは、「奨学金返済に苦しんでいる方」「進学したいけれどお金の不安がある方」「弱者男性として生きづらさを感じている方」に向けて、私自身の実体験を綴っています。

今回のテーマは、「奨学金が仕事選びに与える影響」。

私は奨学金を2,100万円以上借りて、私立の6年制大学を卒業しました。国家資格を得て働いていますが、その道のりは決して平坦ではありませんでした。就職活動のとき、「やりたい仕事」ではなく「返済できる仕事」かどうかを第一に考えざるを得ませんでした。

そのときの葛藤、選択、そして今の気持ちを、赤裸々に書いてみたいと思います。


父の死と、奨学金を背負う人生のはじまり

私は高校2年生のときに父を病気で亡くしました。突然の別れでした。

私についてはこちらの記事を読んでください。

元々貧困家庭でしたが、父が亡くなったことにより、家計は一気に傾きました。「大学進学は無理かもしれない」と本気で考えました。

しかし、母は「奨学金を借りれば大学に行ける」と言ってくれました。

そして、私は進学の道を選びました。現役では不合格、1浪目も失敗、2浪目も届かず…。気づけば3浪目。それでも諦めず、私立の6年制大学(国家資格が取れる学部)に合格しました。

ですが、それは地獄のはじまりでした。


総額2,100万円超の奨学金──借りなければ進学できなかった現実

大学の学費だけでなく、入学金、教科書代、実習費、生活費…。全てを合わせて、私は奨学金を借りれるだけ借りました。

大学生活は奨学金だけで賄えましたが、前述した浪人期間は教育ローンも借りており、最終的な負債は2,100万円以上に。

大学に通っているときは、奨学金のことなんて特に気にしていませんでした。


就職活動で見た「夢」と「現実」のギャップ

国家資格を取っても、収入はピンキリです。

私が目指していた分野には、心から興味のある領域がありました。大学院に行かなければならない道でした。さらに、大学院に進んで、その道に進んだとしても給与水準は低く、残業も多く、福利厚生も脆弱。母に相談した時、「就職をしてほしい」と言われ、その道は諦めました。

一方、全く関心のない分野でも職を探し、給与が高く、安定している職場がいくつかありました。

正直、迷いました。

🧠 でも頭に浮かんだのは、「月7万円以上の奨学金返済」

  • 月々の奨学金返済:約8万円弱
  • ボーナスで繰上げ返済?→そんな余裕はない
  • 返済滞納すると信用情報に傷がつき、人生に支障が出る

結局私は、「やりたい仕事」ではなく「返済できる仕事」を選びました。

この時点で、人生の自由度は大きく制限されていたのです。


それでも「幸運」だった今の職場

今の仕事は、やりたいと思った仕事以外から探してきた中で、なんとなく「面白そう」と思える職でした。

その中で、運よく人間関係に恵まれ、仕事にも徐々に楽しさを見出せるようになり、評価される機会も増えてきました。給与も安定しており、生活は成り立っています。

ですが、これはあくまで「結果的にそうだった」だけです。

違う職場だったら、違う人間関係だったら、返済のためだけに人生を削る生活になっていた可能性は高いです。


奨学金が人生の選択肢を奪うという現実

奨学金を借りること自体が悪いとは思いません。

でも、「借金」であるという現実を見落としている人があまりにも多い。

  • 奨学金があると、転職が難しい
  • 起業や独立といったチャレンジができない
  • 海外留学などの選択肢が封じられる
  • 結婚や出産といったライフイベントを躊躇する

特に、男性側が奨学金を抱えていると、婚活市場でも不利になります。

私は168cmと小柄なこともあり、恋愛・結婚でも劣等感を抱えることが多かったのですが、そこに「借金持ち」という要素が加わると、自分に自信を持つことがどんどん難しくなっていきました。


奨学金返済が精神を蝕む

月8万円弱を20年返し続ける生活は、メンタルへのダメージが大きいです。

  • 思考が常に「お金」に支配される
  • 趣味や娯楽にお金を使う罪悪感
  • 結婚や出産に踏み出せない焦燥感
  • 「人生を楽しむ」という感覚がわからない

私はこれらをすべて経験しています。

特に20代後半、友人たちがマイホームを購入したり、子どもが生まれたりする中で、私は家賃5万円のボロアパートで一人、コンビニ弁当を温めていました。


奨学金をこれから借りようとする人へ伝えたいこと

「奨学金を借りれば大学に行ける」と思っているあなたへ。

それは「借金を背負って社会に出る」ことです。

もし、将来なりたい仕事の年収が300万円台〜400万円台であれば、無理のない借入額はせいぜい300万〜400万円程度です。

私のように2,000万円を超える借金は、人生に重すぎる鎖になります。

  • どんな大学に進学するか?
  • 国公立に変更できないか?
  • 社会人経験を経てから進学する道はないか?

これらをしっかり考えて、奨学金を「最後の手段」にしてください。


それでも進学したい、夢を諦めたくない人へ

私も夢を追った一人です。貧困家庭出身、弱者男性、学力も地頭も凡人。そんな私が、進学し、国家資格を取り、社会人として働いています。

だから、あなたにも言えます。

夢を追うなら、「戦略」を持って追ってください。

  • 安易に奨学金に頼らない
  • 長期返済の現実を知る
  • 実家・親族・制度に頼れる部分を探す
  • 最悪のケースを想定する

そうすれば、夢を追いながら、人生も破綻せずに済むかもしれません。


さいごに:借金持ちの弱者男性でも、人生は続いていく

私は今、ブログという形で自分の過去を発信しています。

母子家庭、3浪、2100万円の奨学金、弱者男性、身長168cm、独身。
普通なら語られない、むしろ隠されるようなプロフィールかもしれません。

でも、私は「こういう人間でも生きていける」ということを、誰かに伝えたくて文章を書いています。

あなたがもし、人生の選択に悩んでいるなら、
お金に支配されて苦しんでいるなら、
夢を諦めかけているなら──

私はここにいます。同じような場所から、何とか生きてきた一人として。

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